不登校と発達凸凹~早期支援の重要性~
不登校と発達凸凹~早期支援の重要性~
発達障がい児は不登校リスクが最大22.5倍
文部科学省の調査によれば、定型発達児の不登校出現率は2.64%です。
しかし、発達障がいのある子どもたちは、その特性によって不登校のリスクが大幅に高まることが明らかになっています。
- ADHD児(注意欠如多動症): 39.4%(定型児の14.9倍)
- ASD児(高機能広汎性発達障害): 44.3%(定型児の16.8倍)
- LD児(学習障害): 59.5%(定型児の22.5倍)
特に学習障害のある子どもは、約6割が不登校を経験しているという深刻な状況です。

不登校児の約57%に発達の凸凹 ― 見過ごされる発達特性
さらに注目すべきは、不登校になっている子どもたちの約57%に発達の凸凹があるという事実です。
そして、そのうちの約8割が不登校になってから初めて診断を受けているのです。
これは何を意味するのでしょうか。
多くの子どもたちが、適切な支援を受けられないまま学校生活で困難を抱え続け、限界を迎えて不登校という形で「SOS」を発信している実態が浮かび上がります。
もし就学前や小学校低学年の段階で発達特性に気づき、適切な支援につながっていれば、不登校を予防できた可能性が高いのです。

ASD児が不登校に至る「4つの段階」
ASD(自閉スペクトラム症)の子どもたちが不登校に至るプロセスには、明確な段階があります。
第1段階:特性(根本原因)
- 社会的コミュニケーションの障害
- 同一性へのこだわり
ASDの子どもは、暗黙のルールを理解することや、相手の気持ちを察することが苦手です。また、予定の変更や環境の変化に強い不安を感じます。
第2段階:学校での困難
- 人間関係のトラブル
- クラスでの孤立
- 学校環境への不適応
こうした特性があるために、集団生活の中で友達関係がうまく築けなかったり、教室の音や光などの刺激に過敏に反応したりして、学校が「安心できない場所」になっていきます。
第3段階:二次障害リスク
- 慢性的なストレスの蓄積
- 問題の固定化
日々のストレスが積み重なり、不安や緊張が常態化します。「頑張っているのにうまくいかない」という経験が繰り返されることで、自己肯定感が著しく低下していきます。
第4段階:不登校
- 二次障害の顕在化
- 精神的な限界
そして最終的に、抑うつ、不安障害、身体症状(腹痛、頭痛など)といった二次障害が現れ、登校できなくなります。

早期発見・早期支援が子どもの未来を変える
このデータが示す最も重要なメッセージは、**「不登校になる前に、発達特性に気づき、適切な支援につなげることの重要性」**です。
児童発達支援 Campo台之郷(カンポだいのごう)では、発達の凸凹がある子どもたち一人ひとりの特性を理解し、その子に合った環境づくりと支援を提供しています。
- 社会的コミュニケーションのスキルを楽しく学べるプログラム
- 感覚過敏に配慮した安心できる環境
- 小さな成功体験を積み重ねて自己肯定感を育む関わり
- 保護者の方への相談・情報提供サポート
学校での困りごとが大きくなる前に、お子さまの特性に気づき、適切なサポートを始めることで、不登校のリスクは大きく軽減できます。
「うちの子、もしかして?」と感じたら、まずはご相談ください。早めの一歩が、お子さまの笑顔と未来を守ります。
